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「オール電化の家で、冬に停電したらどうなるんだろう」

我が家は、まさにその条件の家です。

  • ガスの契約はなく、オール電化
  • 屋根に太陽光発電4.6kW
  • お湯はエコキュート(タンク370L)
  • 暖房はエアコン4台とこたつ1台。電気を使わない暖房は1つもありません

冬に停電した経験は、まだありません。だからこそ、止まったら何が使えるのかを、設備を1つずつ確かめました。

結論から言うと、暖房はほぼ全部止まります。 残るのは、エコキュートのタンクに残っているお湯と、カセットコンロです。太陽光は晴れた昼間だけ使えますが、冬は夏の半分ほどしか発電しません。

📋 この記事でわかること

  • オール電化の家で、冬の停電中に使えるもの・使えないもの
  • 停電してもエコキュートのお湯は出るのか(断水したときの取り出し方も)
  • 太陽光の自立運転は、冬にどれくらい頼れるのか(我が家の実測)
  • 電気を使わない暖房がない家が、最初に用意するもの

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結論:オール電化の冬の停電で残るのは「お湯」と「コンロ」

オール電化の家で冬に停電したときに使えるものと使えないものの要点3つ

⏱ 1分でわかる要点まとめ

  1. エアコンもIHも止まる。夜は電気がゼロになり、暖房は使えない
  2. エコキュートは、タンクにお湯が残っていれば停電中も蛇口やシャワーから出る。断水したら非常用取水栓から取り出す
  3. 太陽光の自立運転は晴れた昼だけ・最大1,500W。冬の発電量は夏の半分ほど

✔ 電気を使わない暖房がないなら、まず湯たんぽを1つ

我が家の設備を、停電中に使えるかどうかで分けました。

設備 停電中 理由
エアコン(4台) ✕ 電気で動く。太陽光の停電用コンセントは100V・最大1,500Wで、昼だけ
IHクッキングヒーター ✕ 電気で動く
こたつ(1台) △ 晴れた昼だけ 停電用コンセントから電気を取れる場合に限る
エコキュートのお湯(水道が出るとき) ○ タンクに残っている分 蛇口やシャワーから出る。新しく沸かすことはできない
エコキュートのお湯(断水したとき) △ 非常用取水栓から 蛇口からは出ない。タンクの下の取水栓から取り出す
カセットコンロ ○ ガスボンベで動く。我が家はボンベ6本
電気を使わない暖房 ー 我が家には1つもない

表の中で、夜まで頼れるのは「○」の2つだけです。1つずつ見ていきます。

エコキュートのお湯は、停電しても使える

停電しても、タンクにお湯が残っていれば、蛇口やシャワーからお湯が出ます。 三菱電機は、公式サイトでこう案内しています。

停電しても、タンクにお湯がある限りシャワーや蛇口からお湯を使うことができます。 (出典:三菱電機 CLUB MITSUBISHI ELECTRIC「自然災害など万が一の際、三菱 エコキュートでできること」)

ただし、条件が2つあります。

  • 停電中は、新しくお湯を沸かせません。 タンクに残っている分がすべてです
  • 温度の調整ができません。 設定より熱いお湯が出ることがあるので、手を入れる前に必ず確かめてください

我が家のタンクは370Lです。本体のラベルには、お湯を沸かす温度が「約65℃〜約90℃」と書かれていました。停電したときにどれだけ残っているかは、その日の使い方しだいです。

断水したら、蛇口からは出ない。非常用取水栓から取り出す

停電と一緒に断水すると、蛇口やシャワーからはお湯が出なくなります。そのときは、タンクの下にある「非常用取水栓」から、中の水(お湯)を取り出せます。

370Lは、2Lのペットボトルにすると約185本分です(三菱電機の案内による)。トイレを流す、体を拭く、食器を洗うといった生活用水になります。

🚽 トイレは、流し方も確かめておく

  • ボタンや自動で流すトイレは、停電するとボタンでは流せません(TOTOの停電時の案内より)
  • 手動で流すレバーが付いている機種と、付いていない機種があります。付いていない機種は、バケツの水で流す方法がメーカーから案内されています
  • 方法は機種ごとに違うので、停電する前に、取扱説明書の「停電時」のページを開いておくと慌てません
エコキュート本体に貼られた非常時の取水方法のラベル

我が家のエコキュート本体に貼ってあったラベル。取り出し方が図で書かれていました

我が家の非常用取水栓は、ふだんはカバーに隠れていて見えません。 カバーは手で回せるネジで留まっていて、外すと配管が並んでいます。その中に、白い取水栓と、赤いレバーの止水栓がありました。

エコキュートの脚部カバーを外したところにある非常用取水栓(白)と給水配管専用止水栓(赤)の位置を示した図

我が家のエコキュートの実物をもとに描き起こした図です。機種によって形や位置は違います

取り出すときの流れは、本体のラベルと三菱電機の案内にこう書かれています。

  1. 電源レバーを「切」にする(ラベルに「電源レバーを『切』にしてから行ってください」とある)
  2. 赤い給水配管専用止水栓を閉じる(断水したときや非常時の取水のときに閉じる)
  3. 白い非常用取水栓を開くと、水(お湯)が出る

細かい手順は機種によって違うので、取扱説明書の「非常時の取水」のページを先に開いておいてください。

⚠️ タンクの水は飲み水には使えません。 三菱電機は「やむを得ず飲用する際は必ず一度沸騰させてください」としています。また、熱湯が出ることがあります。 取り出すときは、お湯に直接手を触れず、金属の鍋など熱に強い容器で受けてください。 薄いプラスチックのバケツは、熱で変形することがあります。

断水が終わったあとは、すぐに使い始めてはいけません。タンクを満水にしてから使うと案内されています。これも取扱説明書の「使いはじめ」の手順に沿って進めます。

太陽光の自立運転は、冬は夏の半分しか頼れない

冬の発電量は、夏の半分ほどです。 我が家の太陽光(4.6kW)の実測値を並べます。

月 1か月の発電量 1日あたり
2025年7月 541kWh 約17.5kWh
2024年12月 337kWh 約10.9kWh
2025年12月 291kWh 約9.4kWh
2026年1月 367kWh 約11.8kWh
2026年2月 332kWh 約11.9kWh

12月は日が短く、太陽の位置も低くなります。2025年12月は1日あたり約9.4kWhで、7月の約17.5kWhの半分ほどでした。

発電が減るぶん、冬は電力会社から買う電気が増えます。12回の冬の買電量と電気代は「オール電化5人家族の冬の電気代は?1月は3万5,137円、夏の2倍だった」にまとめました。

停電したときに太陽光の電気を使うには、パワーコンディショナを「自立運転」に切り替えます。すると、専用の停電用コンセントから電気を取り出せます。ただし、我が家のパワコンで使えるのは最大1,500W、発電している昼間だけです。

パワーコンディショナー側面の停電用コンセント。ラベルに最大供給可能電力1500Wの表示

我が家のパワコンの側面にある停電用コンセント(最大1,500W)。正面に立っているだけでは見えません

自立運転の仕組みと、我が家が12年間気づかなかった停電用コンセントの場所は、台風・停電に備えるポータブル電源の選び方を徹底的に調べてみた にくわしく書きました。

こたつは、晴れた昼なら使える可能性がある

冬の停電で、停電用コンセントから使えそうな暖房は、こたつです。

こたつの消費電力は、本体のラベルに書かれています。1,500Wより小さければ、晴れた昼間は停電用コンセントから使える計算です。 ただし、停電用コンセントからこたつまで、延長コードが届くことが前提になります。

我が家は、まだ実際に試していません。試すなら、先にこたつのラベルで消費電力を見て、延長コードが届くかを測っておく必要があります。

エアコンは「使えない前提」で考える

エアコンは、停電用コンセントにつなぎ替えて使うものではありません。壁のコンセントに差さったままですし、機種によっては200Vの専用コンセントを使っています。

冬の停電対策では、エアコンは止まるものとして考えておくのが現実的です。

夜は、電気がまったくない

太陽光は、日が沈めば止まります。冬は日が短いので、夕方の早い時間から、夜が明けるまで電気がありません。

オール電化の家では、冬の夜の停電がいちばんの弱点です。暖房も、明かりも、調理の電気もなくなります。

電気が戻るときは「通電火災」に気をつける

停電が終わって電気が戻ったときに起きる火災を、通電火災といいます。スイッチが入ったままの暖房器具や、傷んだコードに急に電気が流れて起きます。消費者庁と消防庁は、次のように呼びかけています。

  • 停電中は、電化製品のスイッチを切り、プラグをコンセントから抜く
  • 停電中に家を離れるときは、ブレーカーを落とす
  • 電気が戻ったら、家電やコードが傷んでいないか、近くに燃えやすい物がないかを確かめてから使う

冬の停電なら、こたつやエアコンのスイッチを切っておくことが、そのまま通電火災の予防になります。

オール電化の我が家に、電気を使わない暖房は1つもなかった

設備を並べてみて、はっきり分かりました。我が家には、電気を使わない暖房が1つもありません。

冬の夜に停電したら、家族5人で暖を取る手段がない状態です。ここは我が家の弱点として、正直に書いておきます。

電気を使わずに体を温める方法を、比べてみました。

方法 燃料 注意点
湯たんぽ お湯(タンクのお湯・コンロで沸かす) 低温やけどに気をつける
毛布・寝袋を重ねる なし 家族の人数分がそろっているか
カセットガスストーブ カセットボンベ 室内では換気が必要。一酸化炭素に注意
電気を使わない石油ストーブ 灯油 換気が必要。灯油の保管場所がいる

ストーブ類は、室内で燃料を燃やすので換気が欠かせません。停電中の一酸化炭素中毒については、停電時に見落としがちな2つの危険|一酸化炭素中毒と熱中症を防ぐ方法を調べてみた にまとめています。

オール電化の家が最初に用意するなら、湯たんぽ一択です。 理由は3つあります。

  • お湯の出どころが2つある。 タンクに残ったお湯も、カセットコンロで沸かしたお湯も使える
  • 燃料を燃やさない。 室内の換気を気にせずに使える
  • ふだんの冬にも使える。 寝るときの足元に使えば、しまい込んで存在を忘れることがない

停電の備えとしてだけ買うと、いざというときにどこにあるか分からなくなります。ふだんの冬から使っておけば、停電の夜もいつもどおりに使えます。

▼ お湯を入れるだけで使える、金属製の湯たんぽ(袋付き・直火とIHで温め直せる)

※我が家はまだ持っていません。お湯の温度や使い方は、商品の説明書で確かめてください。

オール電化の停電対策、カセットコンロはふだん使いが強み

停電中にIHが止まったら、火を使えるのはカセットコンロだけです。 我が家には、カセットコンロが1台とボンベが6本あります。

我が家は、鍋料理を作るときにカセットコンロを使い、食卓で鍋を囲んで食べています。

防災用にしまい込んでいないので、停電のときに初めて箱を開ける、ということがありません。 ボンベもふだんの鍋で減っていくので、しまったまま期限が切れる心配が少なくなります。

▼ 停電のときに火を使えるのはカセットコンロだけ。薄型で収納しやすい定番の1台

※我が家もイワタニのカセットコンロを使っていますが、この型ではありません。

カセットボンベには、製造からおよそ7年という使用期限の目安があります。期限の確かめ方は、防災グッズの期限は何年?水5年・カセットボンベ7年・乾電池10年の品目別一覧 にまとめました。

停電が長引くと、お湯を沸かす回数が増えます。農林水産省は、カセットボンベの備えの目安を1人1週間で約6本としています。5人家族なら、1週間で約30本、3日分でも約13本です。

我が家の6本は、この目安だと5人で1日半に届かない量でした。湯たんぽにも使うなら、なおさら足りません。

▼ 停電の煮炊きに。カセットボンベ12本組

▼ 冬の停電で暖房器具を少しでも動かしたい方に。我が家はまだ持っていませんが、容量と出力を確かめられます

【BLUETTI】大容量モデルを比較してみる

よくある質問

Q. 停電中、エコキュートのお湯でお風呂に入れますか。

A. タンクにお湯が残っていて、水道が止まっていなければ、シャワーや蛇口からお湯は出ます。ただし、新しく沸かすことはできず、温度の調整もできません。熱いお湯が出ることがあるので、先に手元で温度を確かめてください。

Q. エコキュートのタンクの水は飲めますか。

A. 飲み水には使えません。三菱電機は、やむを得ず飲む場合は必ず一度沸騰させるよう案内しています。飲み水は、ペットボトルの水で別に用意しておいてください。

Q. 太陽光があれば、夜も電気は使えますか。

A. 使えません。太陽光は発電している昼間だけです。夜の電気を用意するには、蓄電池やポータブル電源が必要になります。

Q. 冬の停電中、エコキュートが凍ることはありますか。

A. 冷え込む地域では、凍るおそれがあります。我が家のエコキュートのラベルには「凍結防止ヒータ消費電力 0.036kW」と書かれていました。凍結防止のヒーターも電気で動くので、停電中は止まります。冷え込む地域にお住まいなら、取扱説明書の凍結対策のページを確かめておいてください。

まとめ

オール電化・太陽光・エコキュートの我が家で、冬の停電中に使えるものを確かめました。

  1. エアコンもIHも止まり、夜は電気がゼロになる。 暖房は、ほぼ全部止まる
  2. エコキュートのお湯は、停電中もタンクに残っている分だけ使える。 断水したら非常用取水栓から取り出す(飲み水には使えない)
  3. 太陽光の自立運転は晴れた昼だけ。 冬の発電量は、我が家の実測で夏の半分ほど

最初にやることは1つだけです。エコキュートの前に行って、非常用取水栓がどこにあるかを確かめてください。 カバーの奥に隠れていることがあります。取扱説明書の取水のページに、付箋を貼っておくと安心です。

停電は、夏より冬のほうがこたえます。電気が止まっても、お湯とコンロと湯たんぽがあれば、朝まで持ちこたえられます。 我が家に足りないのは、その最後の1つでした。

正直に言うと、私は寒いのが本当に苦手です。調べながら、冬の夜に暖房が全部止まった家を想像して、これは辛そうだと思いました。 オール電化の我が家には、電気を使わずに暖まれるものが1つもなかったからです。

この記事を書きながら家族とも話して、電気を使わなくても暖が取れるものを、冬になる前に用意しておこうと決めました。

オール電化の家に住んでいて、停電のことを考えるたびに少し不安になる方へ。まずはお湯とコンロと、電気のいらない暖房が1つあるかどうか。 この3つを確かめるだけでも、冬の停電の夜はずいぶん心細くなくなるはずです。

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