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「家具の固定なら、うちはもうやってある」

我が家もそう思っていました。タンスには、つっぱり棒を入れてあります。 背の高い家具はそれで押さえたつもりでいました。

今回この記事を書くために、家の中を一周してみました。固定していないものが、4つ残っていました。

震度6強では、固定していない家具の多くが倒れるとされています。それを踏まえて部屋を見回すと、見え方が変わりました。リビングのテレビは台の上に置いてあるだけ。本棚は、部屋の出入口の近くに立っています。

タンスという大物を1つ留めたことで、「やった」ことになっていたんです。

📋 この記事でわかること

  • 家具の転倒防止にかかる費用(1部屋3,000円台から)
  • 壁に穴を開けずに固定する方法と、その効果の差
  • 自治体の補助金は実際にいくら出るのか(実例4市区)
  • タンスを固定した人ほど残る4か所(本棚・テレビ・冷蔵庫・電子レンジ)
  • 壁付け・造り付けの家具は対策が要らない
  • 全部やらなくていい。まず固定すべき3か所

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読者読者

賃貸なので壁に穴を開けられません。それでも固定できますか?

fufufufu

できます。つっぱり棒と耐震マットを組み合わせる方法で、1部屋3,000円台です。ただし金具でネジ留めするより効果は落ちるので、その差も正直に書きますね。

読者読者

うちはタンスに突っ張り棒を入れてあるので、もう大丈夫ですよね?

fufufufu

我が家もそう思っていました。でも一周したら、本棚もテレビも冷蔵庫も電子レンジも手つかずでした。大物を1つ固定すると、そこで終わった気になるんです。


結論:1部屋3,000円台。しかも補助金が出る自治体があります

結論から言うと、家具の転倒防止は1部屋3,000円台から始められます。 我が家が調べた範囲では、つっぱり棒と耐震マットを組み合わせる方法がいちばん安く、賃貸でも使えました。

方法 費用の目安 壁の穴 賃貸で使えるか 効果
L字金具でネジ留め 1個 500〜1,500円 開ける ⚠️ 要相談 最も高い
つっぱり棒(家具と天井の間) 2本セット 2,000〜3,000円 開けない ✅ 使える 中(設置場所に注意)
耐震マット(家具の脚の下) 4枚入り 220〜970円 開けない ✅ 使える 低〜中(単独では不十分)
ストッパー(家具の前側に敷く) 2個 500〜1,500円 開けない ✅ 使える 中(つっぱり棒と併用で効く)
賃貸の3点セット(上の3つ) 合計 約2,700〜4,900円 開けない 1部屋ぶん

※2026年9月時点の楽天市場の価格帯です。サイズと本数で変わります。1部屋を「つっぱり棒2本+耐震マット1袋+ストッパー2個」でそろえると3,000円台が中心になります。

分岐を先に言い切ります。 持ち家で穴を開けられるならL字金具一択です。賃貸ならつっぱり棒+耐震マット+ストッパーの3点セットにしてください。つっぱり棒だけでは効果が足りません。

そして、ここからが家計ブログとしての本題です。この費用、自治体が補助してくれる場合があります。 実際に調べたら、上限1〜2万円という自治体がありました。詳しくは後半に書きます。


家具の転倒防止で押さえる3つと自治体の補助金

⏱ 1分でわかる要点まとめ

  1. 地震のけがの3〜5割は家具類の転倒・落下・移動が原因(東京消防庁)
  2. 賃貸はつっぱり棒+耐震マット+ストッパーの3点セット。1つでは足りない
  3. 壁付け・造り付けの家具は対策が要らない。先に除外すると数が減る

✔ 自治体の補助金は上限1〜2万円のところもある。「市区町村名+家具転倒防止+補助」で検索

なぜやるのか:けがの3〜5割は家具が原因です

先に、なぜこれを後回しにしてはいけないのかを書きます。

東京消防庁によると、近年発生した地震被害調査では、負傷者の3〜5割が屋内における家具類の転倒・落下・移動によって負傷していました。

建物が無事でも、部屋の中でけがをするということです。しかも寝ている間に起きたら、逃げる姿勢すら取れません。

数字で見ると、優先順位が変わります。我が家は水と非常食から買い始めましたが、備蓄は「生き延びたあと」に効くものです。家具の固定は、その前の数十秒を生き延びるためのものでした。

⚠️ 家具の固定には、もうひとつ意味があります。倒れた家具が出入口をふさぐと、部屋から出られなくなります。停電した夜に、暗い部屋で倒れた本棚を動かす場面を想像してみてください。備蓄は玄関の外に出てからでも間に合いますが、扉が開かなければそこまで行けません。

賃貸の家具転倒防止:穴を開けない3点セット

賃貸で壁に穴を開けられない場合、器具を1つだけ使うのでは足りません。 組み合わせて初めて効きます。

①つっぱり棒は「壁ぎわ・奥側」に立てる

家具の上と天井の間に立てる棒です。置く位置で効果が変わります。

  • 家具の奥側(壁に近いほう)に立てる … 前に倒れようとする動きを止められる
  • 家具の手前側に立てる … 支点がずれて効きにくい
  • 天井が弱い場所を避ける … 板が薄いと棒が突き抜ける

天井側に力が集中するので、当て板を挟むと安心です。 つっぱり棒の商品には当て板が付属しているものと、別売りのものがあります。

②耐震マットは「脚の下」に貼る

家具の脚や底面と床の間に貼るゲル状のシートです。ずれと横滑りを抑えます。

単独ではほとんど効きません。 「これだけ貼ったから大丈夫」という使い方が一番危ない使い方です。つっぱり棒と組み合わせて、はじめて意味が出ます。

③ストッパーで前側を少し持ち上げる

家具の前脚の下に差し込んで、家具をわずかに後ろへ傾ける板です。倒れる方向を壁側に向けるという考え方で、つっぱり棒との相性がいい器具です。

工事不要で賃貸でも使えるつっぱり棒を楽天で探す

※特定の商品ではなく検索結果へのリンクです。家具の高さと天井までの距離を先に測ってから選んでください。対応する長さが商品ごとに違います。

📏 買う前に測る2つの数字

家具の上から天井までの高さ(つっぱり棒の対応長さを選ぶため)②家具の脚の大きさ(耐震マットのサイズを選ぶため)。この2つをメモしてから買えば、サイズ違いで買い直すことがありません。耐震マットは4枚入りで数百円から1,000円前後(2026年9月時点の楽天市場の価格帯)なので、複数の家具の分をまとめて買っても負担になりません。

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賃貸でいちばん怖いのは、退去時の原状回復です

穴を開けなければ安心、というわけでもありません。つっぱり棒と耐震マットには、それぞれ跡が残る可能性があります。 退去費用を心配して手が止まる前に、対策を書いておきます。

器具 起きうること 避け方
つっぱり棒 天井に力が集中して凹む・クロスが傷む 当て板を必ず挟む(付属品か別売り)。板が薄い場所を避ける
耐震マット 長期間貼ると床や家具に粘着の跡が残ることがある 貼る前に商品の注意書きを読む。「はがせるタイプ」を選ぶ
ストッパー 前脚に荷重が集まり、床がへこむことがある 板を1枚かませて面で受ける

とくにつっぱり棒の当て板は、効果と原状回復の両方に効きます。 力が1点に集中しないので天井が傷みにくく、同時に押さえる面積が広がるので固定も安定します。付属していない商品もあるので、買う前に確認してください。

⚠️ 心配なら、設置する前に管理会社か大家さんに一言伝えておいてください。 「防災のために穴を開けない器具を使いたい」と伝えるだけで、退去時の話が早く済みます。あとから説明するより、先に言っておくほうが揉めません。

⚠️ 正直に書くと、穴を開けない方法はネジ留めより効果が落ちます。 消防や自治体の資料でも、最も確実なのは壁の下地にネジで留める方法だとされています。賃貸の場合は「できる範囲で減らす」という考え方になります。ゼロと3点セットの差は大きいので、完璧を待たずに始めるほうがいいと思います。


自治体の補助金:調べたら上限1〜2万円のところがありました

ここが調べていていちばん驚いた部分です。家具の転倒防止には、購入費や設置費を補助している自治体があります。

実際に公式サイトを開いて確認した4か所を並べます。

自治体 対象 補助の内容
東京都武蔵野市 全世帯 購入費を 上限1万円 まで補助
愛知県稲沢市 全世帯(一般世帯は割合が下がる) 対象世帯は全額・上限1万円/それ以外は購入費の2分の1・上限5,000円
静岡県焼津市 1世帯につき1回 経費の3分の2以内・上限2万円
東京都墨田区 高齢者のいる世帯 取付費を 上限14,500円 まで(1世帯1回)

※各自治体の公式サイトで2026年9月時点の内容を確認しました。年度ごとに条件が変わるため、申請前に必ず最新の案内を見てください。

家具転倒防止の補助金で分かった3つの傾向

①多くは高齢者・障害のある方の世帯が対象です。 40代の世帯だと対象外というケースが少なくありません。

②ただし「全世帯対象」の自治体もあります。 武蔵野市は令和6年度から全世帯を対象に広げました。稲沢市も、一般世帯は補助率が下がるものの申請できます。

③1世帯1回限りが基本です。 一度使うと翌年度以降は申請できない自治体が多いので、まとめて買うタイミングで申請するほうが得になります。

自分の自治体に制度があるか調べる方法

やることは1つだけです。

検索窓に「お住まいの市区町村名+家具転倒防止+補助」と入れてください。

制度がある自治体なら、公式サイトのページが上位に出てきます。出てこなければ、その自治体には制度がないか、名前が違う可能性があります。その場合は「(市区町村名)+防災+補助金一覧」でもう一度探してみてください。

💡 申請の順番に注意してください。多くの自治体は「購入してから領収書を添えて申請」という流れですが、先に申請書の提出が必要な自治体もあります。買う前に「申請は購入前か購入後か」だけ確認してください。順番を間違えると、制度があっても受け取れません。

申請で落ちやすい3つのポイント

制度があっても、書類でつまずくと受け取れません。自治体の案内を読んでいて、繰り返し出てきた注意点が3つありました。

# 落とし穴 対策
1 領収書に品名が書かれていない 「品名・規格・数量の内訳が確認できる領収書(レシート)」を求める自治体がある(香川県善通寺市の例)。レジ袋のレシートをそのまま保管する
2 対象になる品目が決まっている 家具転倒防止器具のほか、感震ブレーカーやガラス飛散防止フィルムを対象に含む自治体もある(長野県安曇野市の例)。買う前に対象品目の一覧を見る
3 申請者の名義がずれている 世帯主の氏名で申請し、振込先も世帯主名義にするよう求める自治体がある(善通寺市の例)

買い物のときにやっておくことは1つだけです。 レシートを捨てないでください。品名が印字されたレシートさえあれば、あとは申請書を書くだけになります。


全部やらなくていい。まず固定すべき3か所

家じゅうの家具を固定しようとすると、費用も手間も膨らんで結局やらずに終わります。我が家が後回しにしてきた理由も、そこでした。

優先順位をつけると、やることが一気に減ります。

順位 場所 理由 我が家
1位 寝室の、寝ている位置に倒れてくる家具 寝ている間は逃げる姿勢が取れない タンスは済
2位 部屋の出入口をふさぐ位置の家具 倒れると閉じ込められる 本棚が未
3位 液晶テレビ 台の上を滑って落ちる。長くいるリビングで割れる
4位 冷蔵庫・背の高い食器棚 中身が飛び出して床がガラスだらけになる 冷蔵庫が未
5位 電子レンジなど重い家電 落下して当たると危険
6位 それ以外 余裕ができてから  

※壁に取り付けてある家具・造り付けの収納は、この表から外して構いません。我が家の食器棚がこれにあたります。

1位から3位だけなら、多くの家庭で3〜4か所です。 つっぱり棒2本と耐震マット1袋、テレビ用のベルト1本で足ります。費用は3,000円台。 全部やろうとするから止まるので、まず寝室とテレビだけと決めてください。

我が家の場合、残っているのは本棚・テレビ・冷蔵庫・電子レンジの4つです。この順で上から3つが、1位から3位にそのまま当てはまりました。

家具を動かす前に、置き方を見直すだけでも減らせる

お金をかけずにできることもあります。

  • 寝ている位置の延長線上に、背の高い家具を置かない
  • 出入口の近くに、倒れると扉をふさぐ家具を置かない
  • 重いものを下、軽いものを上に入れ替える(重心が下がって倒れにくくなる)
  • 扉付きの棚は、開き止めを付けるか、重いものを入れない

家具の中身を入れ替えるだけなら、費用はゼロです。 週末の1時間でできます。


タンスだけ固定して安心、残り4か所は放置していた

正直に書きます。我が家で固定してあるのは、タンスだけでした。

家の中を見て回った結果を、そのまま出します。

家具・家電 我が家の状態
タンス つっぱり棒で固定済み
食器棚 壁に取り付けるタイプなので対策不要
本棚 ❌ 何もしていない
液晶テレビ ❌ 何もしていない
冷蔵庫 ❌ 何もしていない
電子レンジ ❌ 何もしていない

6つのうち、手を打てているのは1つだけでした。

理由を考えてみると、単純でした。「家具の転倒防止」と聞いて頭に浮かぶのが、タンスだけだったからです。テレビも冷蔵庫も電子レンジも家電なので、無意識に別の箱に仕分けていました。本棚にいたっては、単純に忘れていました。

これは我が家だけの話ではないと思います。大きい家具を1つ固定すると、そこで対策が終わったことになります。 実際、防災の費用を試算した記事を書いたときも、10年以上前の非常持出袋を開けたときも、テレビや冷蔵庫のことは一度も考えませんでした。

あのとき、タンスにつっぱり棒を入れたその日に、家の中を一周しておけばよかったと思います。器具代は1つ500円台からで、作業も10分ほどです。

唯一よかったのは、食器棚が「壁付け」だったこと

一周してみて、1つだけ安心した場所がありました。食器棚が、壁に取り付けるタイプだったことです。

壁や柱に固定されている家具、造り付けの収納は、転倒防止の対策が要りません。 すでに建物と一体になっているからです。

意外と見落とされる点なので書いておきます。家の中を確認するとき、まず「もともと壁に留まっているもの」を除外してください。 そこを先に外すと、対策すべき家具の数が減って、やる気が続きます。

⚠️ ただし壁付けでも、扉の中身は飛び出します。 食器棚なら扉に開き止めを付けるか、重い皿を下の段に移すだけでも被害は減ります。倒れないことと、中身が出ないことは別の話です。

薄型テレビは「倒れる」より「飛ぶ」

調べてみて、認識が変わった点があります。

薄型の液晶テレビは軽いので、倒れるというより台の上を滑って落ちます。 総務省消防庁の防災eカレッジでも、テレビはできるだけ低い位置に置き、固定しておくよう案内されています。

そして落ちた先が、たいていリビングの床です。家族が長い時間を過ごす場所で、画面が割れることになります。

テレビの固定は2か所を押さえる

東京消防庁の「家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック」には、テレビの対策として次の考え方が示されています。

押さえる場所 方法 費用の目安
テレビとテレビ台の間 耐震ジェルマットをスタンド底面に貼る 数百円
テレビと壁・テレビ台の連結 ベルトやワイヤーでつなぐ 500〜1,500円前後

両方やって、はじめて効きます。 ジェルマットだけだと滑りは抑えられますが、大きく揺れたときに引き倒される力までは受け止められません。

※費用は2026年9月時点の楽天市場の価格帯です。

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※特定の商品ではなく検索結果へのリンクです。テレビ背面のネジ穴の規格(VESA)と画面サイズを確認してから選んでください。

⚠️ 東京消防庁の「けがの3〜5割」という数字を読んで、順番が違ったと気づきました。備蓄は生き延びたあとに効くもので、家具の固定はその前を生き延びるためのものです。 そして家具の固定は、一度やったら終わりではなく、家の中を一周して確認するものでした。


この費用は、家計のどこから出すか

年に一度の防災費として考えると、家具の固定は一度払えば当分かからない出費です。つっぱり棒も耐震マットも、食料や電池のように期限で切れるものではありません。

我が家の場合、防災の維持にかかっているのは年6,300〜9,500円でした。そこに一度だけ3,000円台が乗る形になります。

こういう「一度きりの数千円」を出せるかどうかは、毎月の固定費に余白があるかどうかで決まります。我が家は通信費と保険を見直して月6万円ほどの枠を作り、そこから防災費と積立に振り分けてきました。削るべき固定費と、削ってはいけない固定費があります。

💡 3,000円の枠は、固定費のどこかで作れます

使っていないサブスクを1つ解約すれば、それだけで出る金額です。固定費は「保険 → 通信 → 車の保険 → サブスク」の順に効きます。我が家が5人家族で年間95万円を削ったときに、何をやめて何を残したのかを金額の大きい順に並べました。次に手をつける場所がすぐ分かります。

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よくある質問

Q. 賃貸で壁に穴を開けたら、退去時に費用を請求されますか?

A. 契約内容によります。画びょう程度の小さな穴は通常損耗として扱われることが多い一方、ネジ穴や下地ボードの補修が必要な穴は原状回復の対象になり得ます。判断が難しいので、穴を開けたい場合は事前に管理会社や大家さんに相談してください。 防災目的だと伝えると、了承が得られる場合もあります。相談せずに開けるのは避けてください。

Q. つっぱり棒や耐震マットで、退去時に費用を請求されませんか?

A. 跡が残る可能性はあるので、先に手を打ってください。 つっぱり棒は天井に力が集中するため、当て板を必ず挟みます。 耐震マットは長期間貼ると粘着の跡が残ることがあるので、買う前に商品の注意書きを読み、はがせるタイプを選んでください。 心配なら、設置前に管理会社か大家さんに「防災のために穴を開けない器具を使いたい」と伝えておくと、退去時の話が早く済みます。

Q. つっぱり棒だけでは足りませんか?

A. 単独では不十分です。 つっぱり棒は天井側で支える器具なので、家具の底が滑ると効果が落ちます。耐震マットやストッパーと組み合わせて、上と下の両方を押さえるのが基本の使い方です。3点そろえても3,000円台なので、まとめて用意することをおすすめします。

Q. 補助金は40代の世帯でも使えますか?

A. 自治体によります。 多くは高齢者や障害のある方の世帯を対象にしていますが、東京都武蔵野市のように全世帯を対象にしている自治体もあります。愛知県稲沢市のように、一般世帯も補助率を下げて対象にしている例もあります。「市区町村名+家具転倒防止+補助」で検索して、ご自身の自治体の条件を確認してください。

Q. 補助金の申請で落ちやすいのはどこですか?

A. 領収書です。 「品名・規格・数量の内訳が確認できる領収書(レシート)」を求める自治体があります(香川県善通寺市の例)。金額だけの領収書だと通らないことがあるので、レシートをそのまま保管してください。あわせて、対象になる品目が決まっていること、世帯主名義での申請を求められることにも注意が必要です。

Q. 補助金は買ったあとに申請すればいいですか?

A. 自治体によって順番が違います。 購入後に領収書を添えて申請する方式が多いのですが、購入前の申請が必要な自治体もあります。 順番を間違えると受け取れないので、買う前に「申請は購入前か購入後か」だけ確認してください。

Q. どこから固定すればいいですか?

A. 寝室の、寝ている位置に倒れてくる家具からです。 次が、部屋の出入口をふさぐ位置の家具。この2か所だけなら多くの家庭で2〜3か所に収まります。全部を一度にやろうとすると止まってしまうので、まず寝室だけと決めてください。

Q. タンスを固定してあれば、もう大丈夫ですか?

A. そこが落とし穴です。 我が家もタンスにつっぱり棒を入れた時点で「対策済み」と思っていましたが、液晶テレビには何もしていませんでした。「家具の転倒防止」と聞いて浮かぶのがタンスや本棚だけだと、家電が抜け落ちます。大物を固定したあと、部屋をもう一周してください。 テレビ・電子レンジ・食器棚が残っていることが多いです。

Q. 壁に取り付けてある食器棚も固定が必要ですか?

A. 必要ありません。 壁や柱にネジで留まっている家具や、造り付けの収納は、すでに建物と一体になっています。我が家の食器棚がこのタイプで、一周してみて唯一安心できた場所でした。ただし扉の中身は飛び出します。 開き止めを付けるか、重い皿を下の段に移すだけでも被害は減らせます。

Q. 液晶テレビはどうやって固定しますか?

A. 2か所を押さえます。 テレビとテレビ台の間に耐震ジェルマットを貼り、さらにベルトやワイヤーでテレビと壁またはテレビ台を連結します。片方だけでは大きな揺れに耐えられません。ベルトは500〜1,500円前後(2026年9月時点の楽天市場の価格帯)で、作業は10分ほどです。買う前にテレビ背面のネジ穴の規格と画面サイズを確認してください。

Q. 費用は全部でいくらかかりますか?

A. 1部屋あたり3,000円台が目安です。 つっぱり棒2本セットが2,000〜3,000円前後、耐震マット4枚入りが数百円〜1,000円前後(2026年9月時点の楽天市場の価格帯)。家具の数と部屋数で変わります。自治体の補助金が使えれば、実質の負担はさらに下がります。


まとめ:寝室のつっぱり棒1本から始める

  • 東京消防庁によると、地震のけがの3〜5割は家具類の転倒・落下・移動が原因
  • 賃貸でもつっぱり棒+耐震マット+ストッパーの3点セットでできる。1部屋3,000円台
  • ただし穴を開けない方法はネジ留めより効果が落ちる。完璧を待たずに、できる範囲で減らす
  • 自治体の補助金がある。 全世帯対象で上限1万円という自治体も実在した。「市区町村名+家具転倒防止+補助」で検索する
  • 全部やらなくていい。寝室・出入口・テレビの3か所だけなら、多くの家庭で3〜4か所
  • 賃貸は原状回復の対策もセットで。つっぱり棒は当て板、耐震マットははがせるタイプを選ぶ
  • 補助金は品名が入ったレシートが要る。捨てないこと
  • 大物を1つ固定した人ほど、残りが抜け落ちる。 我が家は6か所を見て、済んでいたのはタンスだけでした
  • 壁付け・造り付けの家具は対策が要らない。 先に除外すると、やることが減って続く

備蓄は生き延びたあとに効きます。家具の固定は、その前の数十秒に効きます。順番としては、こちらが先でした。

そしてもう一つ。家具の固定は、一度やったら終わりではなく、家の中を一周するものでした。 タンスを留めた日から今日まで、我が家のテレビも本棚も冷蔵庫も、ずっと置いたままです。

今日できることは1つだけです。家の中を一周して、背の高いものと重いものを紙に書き出してください。 壁に留まっているものは線を引いて消します。残った数が、あなたの家でやることの数です。買い物はそのあとで間に合います。

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つっぱり棒・マット・ストッパーがまとまった商品もあります。※特定の商品ではなく検索結果へのリンクです。


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